
【他人の背中を蹴りつけたい衝動が⁉】突然来る更年期のイライラ、高尾美穂先生が解説

更年期になると、多くの人が悩まされる体と心の不調。その症状のひとつが「イライラ」です。
感情のコントロールがきかなくなり、ときには自分でも信じられない衝動にかられることも……。
今回は、そんな更年期のイライラに注目。リアルな体験談をもとに、婦人科医・高尾美緒先生に対処法を教えてもらいました!
それは突然やってくる——更年期の「イライラ」体験
「他人の背中をけりつけたい衝動が!?」

●HITさん
「閉経前後の半年~1年弱の間、異様にイライラする時期がありました。駅の地下道ですれ違った人が、たまたま自分の苦手な人に似ているというだけで、けりを入れたくなったことも! 夫に対しても攻撃的に。『今は機嫌が悪いから、私にかまわないで』と、夫に伝えるようにしていました」
FROM高尾先生
「イヤなこと・苦手なことから距離をおき、脳からサッパリ消し去りましょう。こうして自分を守ることも、症状改善に役立ちます」
「イヤなことから離れる」も立派な対処法
「イライラするのは心が満たされていないため」と話す高尾先生。何に対してイライラするのかを見極め、その原因から離れるようにすることが大切です。家族に話をして気持ちを分かち合うことも、対策のひとつになるのだとか。
閉経を軸に前後5年ほどに訪れるといわれる更年期。心と体に大きな変化が起きる時期だからこそ、戸惑いや衝動があって当然です。
まずは、「こんな気持ちになるのは自分だけじゃない」と知ることから。無理をせずに少しずつ、自分にやさしく向き合っていきましょう。
教えてくれたのは……
高尾美穂先生

女性のための統合ヘルスクリニック「イーク表参道」副院長。産婦人科専門医・医学博士。婦人科の診療を通して女性の健康をサポート。的確かつわかりやすいアドバイスで人気。
監修/高尾美穂 イラスト/平松昭子 取材・原文/和栗 恵 文/池田なるみ