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井上咲楽のすこやか発酵ごはん

陶器の街・益子町生まれ。幼いころから料理に親しみ、実家の台所や食卓にはつねに「発酵食品」があった……。そんな井上咲楽が、自家製の調味料や、お気に入りの発酵食品などを紹介していく「発酵ごはん」連載です! はつらつとした彼女のすこやかさの秘訣がここにアリ!?

井上咲楽、ナンプラー嫌いの実家の妹のために、料理を開発する【人気発酵レシピ連載】

「FTRみなの」大会で、30キロ完走!!
「FTRみなの」大会で、30km完走‼

井上咲楽は、妹のナンプラー嫌いを克服したい

ナンプラー嫌いの妹にナンプラーの存在がバレないようにするためには? というところから私のナンプラー料理開発が始まった。

妹はナンプラーがとにかく苦手だ。ナンプラー以外にも、ちょっとくせのある調味料が苦手で、「これおいしいねー!」と大喜びで食べていても、妹が苦手な調味料が入っていることを伝えると途端にその調味料の風味を探し出し、「ほんとだ! あの味がする気がする……もういらない!」と言いだす。べつに苦手な食べ物を無理に食べさせるつもりはないけれど、さっきまでおいしいと言って食べていたくせにそれはただの思い込みなのでは……とイラッとした気持ちになった。

トマトとアイスプラントのナンプラーあえ。簡単でおいしい!
トマトとアイスプラントのナンプラーあえ。簡単でおいしい!

妹は実家に住んでいるので、帰省するたびにナンプラー料理をこっそりつくった。いろいろな調味料と混ぜてナンプラーのダイレクトな香りを抑え、でもナンプラーのおいしさはそのままに食べられる料理をいくつか考えた。私はナンプラーが大好きなので、もう少しいけるだろうか……と念押しのナンプラーを入れたら「これナンプラー入れたでしょ!」とバレたりもした。おいしそうに食べる妹を見て「しめしめ……気づかぬうちにナンプラーを食べているのだよ……」と満足して東京に戻ったりしたこともあった。

新婚さんいらっしゃい!スタッフから、自己ベスト記録のお祝い。立派なさくらんぼをいただきました。
新婚さんいらっしゃい! スタッフから、自己ベスト記録のお祝い。立派なさくらんぼをいただきました。

料理の試作をする中で、気づいた発見

そうやってナンプラー料理を開発していく中で発見があった。それはナンプラーは魚醤、つまり魚のしょうゆ。そこに日本のしょうゆを合わせるとうまみが爆発するということだ。発酵×発酵だから合うのだろうか。
そこにレモンを絞ると、ナンプラーの臭みを抑えつつうまみをうまく引き出せるような、そんな気がした。それからナンプラー、しょうゆ、レモン汁の組み合わせで作ったたれをサラダにかけたり、豚肉にかけてみたり、トマトにかけて食べたり、ナンプラーだれは意外と万能なことに気づいた。さすが、魚のうまみを閉じこめた調味料! すごい!

妹のナンプラー嫌いにムキになって始まったナンプラー料理開発のおかげで料理のレパートリーが広がった。
妹には申し訳ないが、まだまだ妹の苦手な食材や調味料があるのでこっそり克服させたい。

「FTRみなの」で30キロ、記録は年代別の女子で1位! 周りの方と交流しながら走れたので楽しかった!
「FTRみなの」で30km、記録は年代別の女子で1位! まわりのかたと交流しながら走れたので楽しかった!

PROFILE

井上咲楽(いのうえ・さくら)
1999年、栃木県生まれ。2015年「第40回ホリプロタレントスカウトキャラバン」を経て芸能界入り。「おはスタ」「新婚さんいらっしゃい!」など、バラエティ番組で見せる明るいキャラクターで人気を博す。NHK大河ドラマ「光る君へ」に出演。2024年5月に『井上咲楽のおまもりごはん』、11月に『じんせい手帖』を出版。「発酵食品ソムリエ」資格、「食品衛生責任者」の資格も持つ。

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文・写真/井上咲楽 バナー・プロフィール画像/大森忠明