
西荻の人気弁当店・日常軒のコツを惜しみなく公開『トマト春雨』のワザだらけレシピ/夢眠ねむ

〈いつか来るかもしれない、お弁当作りの日々〉に備え、レシピ本を探していたときに出会った一冊。おいしそうで体にもよさそうなおかずたちにひとめぼれして購入しました。
なんとこの本、お弁当のおかずのレシピだけでなくお弁当の構成、考え方なども教えてくれるんです。
ワザやアイデアを惜しみなく……嶋崎さん、よい人すぎませんか?


西荻窪 日常軒のお弁当
毎日食べたいおいしさを作る9つの秘訣
嶋崎恵里奈/大和書房
プロのワザが光る。水分の多いトマトが弁当おかずに!

お弁当は食材から出る水分が大敵ですが、なんと先にわざと水分を出し、春雨に吸わせるというワザで弁当のおかずに!
トマトのうまみも逃さず、こってりおかずのそばにあったらうれしいさっぱり味です。
嶋崎恵里菜さん
弁当おかず用『トマト春雨』のレシピ 
材料(作りやすい分量)
トマト……中ぐらいの大きさ2個(150~200g)
おろししょうが……5g
春雨(乾燥)……35g
ねぎ油(オリーブ油で代用してもよい)……大さじ1と1/2
塩……適量
作り方
(1)
春雨は水でもどし、やわらかくなったら長さを半分に切る。
(2)
トマトはヘタを取り、1㎝角に切って、ぴったりとふたのできる鍋に水分ごと入れる。ふたをして弱火にかけ、7分蒸し煮にする。
(3)
別の鍋に湯を沸かし、春雨を1分ほどゆでて、ざるにあけ、水気をきる。
(4)
(2)を弱火にかけたまま、トマトの水分がたっぷりと出たところへおろししょうがを加え混ぜる。
(5)
春雨の水分をしっかりきって加え、トマトの水分を春雨に吸わせる。最後にねぎ油(またはオリーブ油)をまわしかけ、春雨がオイルを完全に吸ったら塩で味をととのえる。

ねむ‘s tsukutta report

春雨の袋に載っている商品のゆで時間は無視して、水でもどしてから1分ゆでるのにびっくり!

トマトを蒸し煮にして水分を出します。水けは捨てるのかと思いきや……

春雨に吸わせる! これは発明だ〜!!

今回は、レシピにも載っているねぎ油の公式代用品、オリーブオイルで。

みずみずしいのにお弁当に入れられる一品が完成!

お弁当はもちろん、ふだんのおかずもおもてなしもできちゃいそうなレシピがぎっしり。
日常軒はお弁当の他にも豚まんが人気なのですが、なんと「本当は内緒にしておきたい気持ちもちらっとあった」という豚まんの特製レシピまで掲載!
作ってみたい気持ちもありつつ、まずはお店で本物の豚まんを食べてみたい〜!! と食いしんぼう心がくすぐられるのでした。

西荻窪 日常軒のお弁当
毎日食べたいおいしさを作る9つの秘訣
嶋崎恵里奈/大和書房

PROFILE
夢眠ねむ(ゆめみ・ねむ)
2009年にアイドルユニット「でんぱ組.inc」に加入し、グループ活動のかたわら、映像制作やコラム執筆など多方面で活躍。19年にはグループを卒業し、芸能界を引退。現在は、下北沢の書店「夢眠書店」の経営、「たぬきゅんフレンズ」のキャラクタープロデュースなどを行う。レシピ本を出したり、カレーをプロデュースするなど、食へのこだわりも強い。主婦でもある。
レシピ/嶋崎恵里菜 料理再現・文・写真/夢眠ねむ