オレペの中の人・山田の「焼き長いものハムねぎポンだれ」レシピ


入社25年(つまり四半世紀)以上のベテラン料理編集者3人が「うちごはん」について気ままに、赤裸々に語るリレー連載。個人的好み全開のオリジナルレシピのおまけつき。

vol.42
入社27年目 計量が苦手な山田の場合
『焼き長いものハムねぎポンだれ』
実は最近、ずーっと欲しいと思っていたフライパンを手に入れました。油を使わなくても肉や野菜がおいしく焼けて、しかも焦げつきにくいという優れもの。「何を作ろうか」と、考える時間が楽しくなる調理道具っていいですよね~。気持ちが上がります。
まず試してみたのは、わが家の朝ごはんに欠かせない目玉焼き。油をひかずに焼いても焦げつかないし、白身はふんわり、黄身はとろ~り。シンプルなメニューだからこそ分かる味の違いに結構びっくりして「何作ろうか欲」がさらに加速。次に作ってみたのはシンプルなチキンソテー。これがまたおいしいのなんの。あえてスーパーで売ってる唐揚げ用の鶏肉を何の下ごしらえもせずに焼いたんですが、これが超おいしかった! にんにく、トマト、ピーマンといっしょに焼いて夕飯の食卓にフライパンごとどん! と並べたところ、もう一人(夫)と奪い合い(笑)。あっという間に完食してしました。
これはいいもの手に入れたな~とウキウキしながら、休日のお昼に作ってみたのが今回紹介する一品。長いもをフライパンで香ばしく焼いたあと、細かく刻んだハム、山盛りねぎをポン酢しょうゆと合わせたたれを、フライパンが熱いうちにかけて食べる、ザ・おつまみです。ビールはもちろん、白いご飯との相性も抜群で、これまたあっという間にペロッと食べてしまいました。
これまで使っていたフライパンで長いもを焼くと、ほっくり焼き上がる前に断面が焦げついてしまったり、油をひいてから焼くと何となく焼き色がうまくつかなかったり。おいしいんだけど、あと一息惜しいな~ってことが多かったんですが、今回初めて「そうそうこれが私の目指す理想形」という仕上がりになった気がして、ジワジワ感激してしまいました。今度はじゃがいもを使って、蒸し焼きフライドポテトみたいなものが作れないかと思案中。上手にできたらきっとまた、ビールがすすんで止まらなくなること間違いなし。ここはひとつ、飲みすぎ覚悟で果敢にトライしたいと思います(笑)。
長いもにかける「ハムねぎポンだれ」は、10年以上前に大阪在住の妹に食べさせてもらった、たこ焼きの味を思い出しながら作ったオリジナル。たこ焼きにたっぷりのねぎとポン酢しょうゆをかけて食べたんですけど、これがほんとにおいしかったんですよね~。実はこのたれ、焼きなすや卵焼きにかけてもおいしかったので、お好みで試してみてください。
こちらが夫と奪い合うようにして食べたチキンソテー。ほっくり焼き上がったにんにくをくずし、焼くことでうまみが凝縮したミニトマトといっしょに食べるチキンのおいしさといったら! 塩、こしょうをパラパラっとふっただけなのに、充分おいしかったんですよね。近々また作ろうと思ってます。
オレぺの中の人のうちごはんレシピ
『焼き長いものハムねぎポンだれ』

材料(2人分)
- 長いも 200gくらい
- 卵黄 1個分
- 〈ハムねぎポンだれ〉
- ・ロースハムのみじん切り 4枚分
- ・万能ねぎの小口切り ざっくり大さじ4
- ・ポン酢しょうゆ 大さじ3くらい
- ・ごま油 ひとたらし
- 粗びき黒こしょう 適宜
- ⇒ハムねぎポンだれは、ロースハム1パックを使いきりたかったので、全体量が多めです。長いもに全部かけると塩辛くなると思うので、まずは控えめにかけて、様子をみてたすようにしてください。
作り方
- 長いもはよく洗い、ざっくりひげ根を取って、皮つきのまま幅1cmくらいの輪切りにする。ハムねぎポンだれの材料を混ぜ合わせる。⇒たれは材料を合わせてしばらくおいたほうが、味や香りがなじんでおいしくなると思います。私は長いもを焼く前に合わせておきました。
直径20cmのフライパンに長いもを並べ、中火にかける。ときどき上下を返しながら、両面に香ばしい焼き色がつくまで焼く。⇒私は、小さめサイズのフライパンを使いましたが、なければ大きいサイズを使ってもらっても問題ないと思います。サイズよりも重要なのは油をひくかひかないか。私は油をひかなくても素材が焦げつきにくいフライパンを使ったので使ってませんが、油を使う場合は、オリーブオイルやごま油を大さじ1/2くらいひいてから焼くといいと思います。
長いもに竹串を刺してみて、力を入れなくてもスーっと通るくらいになったら火を止める。フライパンが熱いうちにハムねぎポンだれを大さじ2~3くらいかけ、卵黄をのせる。仕上げに粗びき黒こしょうを散らし、黄身をくずしてかるく混ぜて食べる。⇒長いもは生でも食べられるので、火の通し具合は正直好み。私はシャキシャキではなくホクホクとした食感になるくらいまでしつこく、しつこく焼きつけます。あっ、それと味をみて、追い黄身をするのももちろんあり。たれをかけすぎちゃったな~なんてときは黄身を追加することで、味がマイルドになります。

- Editor No.01 山田かおり(通称・山先輩)
- 大学卒業後、1994年にオレンジページに入社。料理にも編集にもまるで興味がなかったのに、オレンジページ編集部に配属。料理編集者の道を歩み始める。以来ずーっと料理企画を担当。料理編集者でありながら、計量と甘いものが苦手という変わりだね。プライベートではプロレスと酒をこよなく愛し、夫と愛猫1匹、リクガメ夫妻と暮らす。
山田のうちごはんレシピ、
こちらにもあります。
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