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宮沢氷魚さん「心と体をいたわる大切さが伝わればうれしい」しあわせは食べて寝て待て

俳優 宮沢氷魚さん
みやざわ ひお/1994年、アメリカ生まれ。2017年ドラマ「コウノドリ」第2シリーズで俳優デビュー。以後、NHK 連続テレビ小説「ちむどんどん」、TBS日曜劇場「さよならマエストロ」、 映画「his」「騙し絵の牙」「エゴイスト」などに出演し、数々の賞を受賞。現在NHK 大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」に出演。25年秋ごろにはダブル主演となる映画「佐藤さんと佐藤さん」の公開が控えている。
宮沢氷魚 OFFICIAL SITE Instagram
心と体の現在地を自分で把握し、いたわる大切さ。
そんなメッセージが伝わったらうれしいです
不調を抱える主人公・麦巻さとこ(桜井ユキ)の心身が、少しずつやわらいでいく話題のドラマ「しあわせは食べて寝て待て」。見ている私たちもなんだかほっこり――。
「原作コミックのゆっくりとした時間の流れに、僕自身が癒やされました。原作そのまま、ドラマでもおだやかな世界観を感じていただけると思います。撮影現場も温かく、ほのぼのとした雰囲気でした。登場する料理をいっしょに味わったり、料理について話したりする中で、自然と心地いいチームワークが生まれていた気がします」

宮沢氷魚さんが演じるのは、物語のカギを握る羽白司。
「司はどういう人生を歩んできたのかわからない、ちょっとミステリアスな人物。最初は気むずかしそうで、のちのち彼のやさしさが見えてくる展開だったり、純粋さゆえに核心を突く発言をしてしまうところだったり、人間らしいメリハリが演じていて楽しかったですね。彼のしんには、だれかのために動きたいという気持ちがある。そこも司の魅力だと思います」
司の人柄と薬膳の知識は、さとこや周囲の人を〈食〉によって、じんわりとケアしていきます。
「僕もふだんから料理を考えたり、スーパーで食材を選ぶのが好き。今作は、役を通して食材の効能や調理の知識が増えていく喜びや発見の連続でした」

ご自身も〈食〉を大切にしてきた宮沢さん。寒い時期には、お手製のスープを保温ジャーに入れ、現場に持参することもあるとか。お気に入りは、具のないミネストローネ風スープ。「水2カップとだしパック1個、トマトジュース1カップを鍋に入れて温めるだけ。量はだいたいで、少し塩やオリーブオイルを加えても。朝の支度をしながら簡単にできます」。
病気や将来に悩んでいたさとこは、司との出会いをきっかけに薬膳の考え方を知り、自分の心身と向き合うように。「いまの体の状態は? 心がいまどこにあるのか? 自分の現在地に意識を向けることって重要ですよね。さとこさんは、薬膳を通して自分を把握し、再生していきますが、人によって癒やしは音楽かもしれないし、温泉かもしれない。今作から〈心と体をいたわるヒント〉を見つけてもらえたらうれしいですね」。
宮沢氷魚さんイチオシ!
せいろ

横浜中華街に行って手に入れました!
学生のころから自炊に親しみ、レシピなしで料理を楽しむ腕前の宮沢さん。1 年ほど前「せいろで蒸した野菜や魚のおいしさに目覚めた」そう。「せいろで蒸すと、甘みが全然違うんです! 横浜中華街まで買いに行き、いまは大きいのと中くらいの、2種類のサイズを愛用しています」。
これに注目!
ドラマ10 「しあわせは食べて寝て待て」

火曜22時~
(再放送は木曜深夜24時35分~)
NHK総合にて放送中
出演/桜井ユキ、宮沢氷魚、加賀まりこほか
宮沢氷魚さんからの直筆メッセージ

撮影/鈴木康史 取材・文/待本里菜 ヘア&メイク/森上マリコ スタイリング/末廣昂大 [掲載協力]ULTERIOR/ELIGHT
●2025年4月現在の情報です。